間取り図の「6畳」や「3帖」を見ても、実際の広さが思い浮かばない。そんなときは、1畳を約1.62㎡として計算すると目安がつかみやすくなります。
不動産広告では、1畳あたり1.62㎡以上で畳数を表示する決まりがあります。ただし、畳そのものの大きさは地域によって違います。また、広告の面積は壁の中心で測るので、実際に使える床は、表示の畳数より少し狭くなります。なお、1坪は約3.31㎡で、おおよそ畳2枚分です。

1畳・1坪の広さと「帖」「畳」の違い
1坪は約3.31㎡、畳2枚分がおおよその目安
1坪は、400/121㎡(約3.31㎡)です。畳1枚が約1.62㎡なら、2枚で約3.24㎡になるので、1坪はおおよそ畳2枚分と考えられます。
不動産広告の「1畳」は1.62㎡以上
不動産広告では、各部屋の壁心面積を、1畳あたり1.62㎡以上で割って畳数を出すルールがあります(三井住友トラスト不動産 用語集)。これは「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」の定めとして説明されています。
つまり、広告に「6畳」とあれば、壁心面積は約9.72㎡(1.62㎡×6)以上あるということです。
「帖」と「畳」は同じ広さの単位
「帖」と「畳」は、どちらも部屋の広さを表す単位として、同じ意味で使われるのが一般的です。洋室は「帖」と書かれることが多いようですが、広さの数え方は変わりません。
畳の大きさは地域で違う
同じ「1畳」でも、畳そのものの大きさは地域で違います。主な種類は次のとおりです(三井のリハウス)。
| 種類 | 大きさ | 1枚の面積 | 主な地域・建物 |
|---|---|---|---|
| 京間 | 95.5×191cm | 約1.82㎡ | 関西・西日本 |
| 中京間 | 91×182cm | 約1.66㎡ | 中京地方ほか |
| 江戸間 | 88×176cm | 約1.55㎡ | 関東中心 |
| 団地間 | 85×170cm | 約1.45㎡ | 公団住宅・アパート・マンション |
どれも縦と横の比は2対1です。

この違いは、部屋全体の広さに響きます。たとえば6畳の部屋で比べると、京間は約10.9㎡(1.82㎡×6)、団地間は約8.7㎡(1.45㎡×6)です。同じ6畳でも、約2㎡の差が出ます。
畳を実際に敷く和室では、京間や江戸間などの畳の大きさで、部屋の広さが決まります。一方、広告の畳数は1.62㎡を基準にした換算なので、畳が敷いてある部屋の寸法とは一致しないことがあります。
畳数別の広さと使い方
1畳を1.62㎡として換算すると、次のようになります。使い方は一例です。
| 畳数 | 広さ(1.62㎡換算) | 使い方の例 |
|---|---|---|
| 2畳 | 約3.24㎡ | 納戸、収納、小さな書斎 |
| 3畳 | 約4.86㎡ | 書斎、ウォークインクローゼット、趣味の部屋 |
| 4.5畳 | 約7.29㎡ | 和室、子ども部屋 |
| 6畳 | 約9.72㎡ | 子ども部屋、個室 |
| 8畳 | 約12.96㎡ | 主寝室、ゆとりのある個室 |
寝室として使う場合の広さや、ベッドの置き方は、寝室の広さの記事で説明しています。
3畳ほどの部屋は、一人で使う書斎や、服をまとめて置く部屋に向いています。一方で、人が出入りする場所や、物を置く場所も必要です。広さだけでなく、何をどこに置き、どう動くかを考えると、使い方が決めやすくなります。
2.5畳・2.6畳・2.8畳など半端な畳数の読み方
図面や広告には、2.5畳、2.6畳、2.8畳のように、半端な畳数が書かれていることがあります。こういうときは、次の計算で㎡と畳数を行き来できます。
| 知りたいこと | 計算 |
|---|---|
| ㎡から畳数 | ㎡ ÷ 1.62 |
| 畳数から㎡ | 畳数 × 1.62 |
たとえば、2.6畳は約4.2㎡(1.62㎡×2.6)、2.8畳は約4.5㎡(1.62㎡×2.8)です。
図面に㎡が書いてあるときは、畳数ではなく㎡で比べると、物件や間取りどうしの違いが分かりやすくなります。
図面の「畳数」より狭く感じる理由
壁の中心で測るので、壁の厚みの分だけ狭くなる
広告の畳数は、壁の中心線で囲んだ面積(壁心面積)で計算されます。一方、実際に床として使えるのは、壁の内側(内法)で囲まれた部分です。壁の厚みの半分ずつが、床の面積から引かれることになります。
そのため、図面の6畳と、実際に使える床の広さには差が出ます。小さな部屋ほど、壁の厚みが占める割合が大きくなります。
柱・梁・収納・建具・家具で、さらに減る
使える床は、壁の厚みだけでなく、次のものでも減ります。
- 柱や梁:部屋の中に出っ張って見える場合があります
- 収納:クローゼットの扉の前は、開け閉めのために空けておく場所が必要です
- 建具:開き戸は、扉が動く範囲に物を置けません
- 家具:置いた家具の分だけ、人が動ける床が減ります
部屋の広さを考えるときは、畳数だけでなく、扉がどう開くか、家具をどこに置くかまで図面に書き込んでみると、暮らしのイメージがつかみやすくなります。
同じ畳数でも広く感じる工夫
設計の工夫で、同じ畳数でも広く感じさせることができます。
- 部屋の形:細長い形より、正方形に近い形のほうが、家具を置きやすく、動きやすい場合があります
- 天井の高さ:天井を高くすると、上に空間が広がり、広さを感じやすくなります(天井高の記事)
- 窓の位置と外への抜け:窓から庭や空が見えると、視線が外へ抜けて、部屋が広く感じられます
- 収納を壁面にまとめる:収納を壁一面にそろえると、部屋の中がすっきりし、使える床を保てます
- 建具を引き戸にする:扉が開くための場所が要らなくなり、家具の置き場所を取りやすくなります
また、広さを確保しにくい場所には、小さな居場所として使える工夫もあります。壁に囲まれた小さな空間のヌックや、床を一段上げた小上がりは、畳数が小さくても居心地のよい場所になります。畳を敷く和室の考え方は、床の間の記事でも触れています。
ご相談の前に
部屋の広さは、畳数だけでは決まりません。ご相談の際は、検討している間取り図(㎡が分かるもの)、その部屋に置きたい家具、その部屋で何をしたいか(仕事、趣味、子どもの部屋、収納など)を教えてください。今の住まいで「狭い」「広すぎる」と感じている場所も、あわせて伝えていただくと、広さの考え方を整理しやすくなります。
まとめ
不動産広告では、1畳=1.62㎡以上で畳数を表示するルールがあります。畳そのものの大きさは、京間・江戸間・団地間などで違い、同じ6畳でも約2㎡の差が出ます。広告の畳数は壁の中心で測るため、実際に使える床は、それより少し狭くなります。半端な畳数は、㎡と畳数を1.62で換算して比べましょう。部屋の形や天井の高さ、窓、収納、建具の工夫で、同じ畳数でも広く感じさせることができます。
この記事の監修
吉野優輔(一級建築士/株式会社YYA 代表取締役)
2007年近畿大学理工学部建築学科卒業。2009年~2021年株式会社日建設計。2021年に独立(2022年に株式会社YYAに改組)。2024年から近畿大学建築学部の非常勤講師。詳しくは会社概要をご覧ください。
関連記事
下記のバナーからYYAの公式LINEを友だち追加していただくと、部屋の広さや間取りのご相談をLINEでお気軽にお寄せいただけます。

