リノベーションを建築家に頼むとき、一番気になるのが設計料です。目安としては工事費の10〜15%程度と言われますが、実際の金額はどのように決まるのでしょうか。
この記事では、大阪府吹田市の設計事務所YYAが、リノベーションの設計料が決まる仕組みを詳しく解説します。設計事務所・工務店・リノベ会社の違いと設計料の目安は、こちらの記事にまとめています。

設計料が決まる3つの方式
設計事務所の設計料の決め方には、主に次の3つがあります。
| 方式 | 決め方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 料率方式 | 工事費×◯% | 分かりやすいが、工事費が決まるまで金額が確定しない |
| 面積単価方式 | 面積×単価 | 早い段階で金額が分かる |
| 定額方式 | 業務の内容から積み上げた金額 | 業務の範囲と金額の対応が明確 |
どの方式が正しいということはありません。大切なのは、その金額にどこまでの業務が含まれているかです。
国の基準では、リノベの設計料はどう扱われる?
国土交通省は、建築士事務所の報酬の考え方を告示で示しています(現行は令和6年国土交通省告示第8号)。ただし、告示にある面積から業務量を求める「略算方法」は、新築を前提にしたものです。
国のガイドラインでは、増改築や修繕・模様替えの業務について、略算方法を使うのは不適切で、実際にかかる業務量を積み上げる「実費加算方法」などで算定するとしています(国土交通省)。
つまりリノベーションには、新築のような決まった料率表がありません。建物の状態や工事の範囲で、必要な業務量が大きく変わるからです。YYAが設計料を計画ごとに個別にお見積りしているのも、このためです。
設計と工事監理の内訳
設計料は、図面をつくる「設計」と、工事が図面どおりに進んでいるかを確認する「工事監理」に分かれます。
告示の新築の戸建住宅の標準業務量(延床100㎡の場合)では、設計が182時間、工事監理等が118時間で、おおよそ6:4の割合です(国土交通省 告示の資料)。リノベーションは既存の建物との調整が多く、工事中に見つかることへの対応もあるため、工事監理の比重が大きくなることもあります。
設計料とは別にかかることがある費用
現況調査・実測
既存の図面がない、または図面と実際の建物が違う場合は、建物を測って図面を起こす作業が必要です。この費用は、設計料に含める場合と別にする場合があります。
構造の検討・確認申請
2025年4月から、木造2階建てなどの住宅でも、壁・柱・床・はり・屋根・階段のいずれかを半分を超えて改修する「大規模なリフォーム」には、建築確認が必要になりました。延べ面積が100㎡を超える建物の場合は、建築士による設計と工事監理も必要です(国土交通省)。
確認申請が必要になると、構造や省エネの図書の作成、申請の手数料などがかかります。キッチンや浴室などの水回りの交換、手すりやスロープの設置は手続き不要です。
マンションと戸建てで設計料が変わる理由
- マンション:専有部分の改修では、通常、建物の構造に触れないため確認申請や構造の検討は不要です。一方で、管理規約への対応や管理組合への申請があります。
- 戸建て:構造の補強、断熱、外まわりまで設計の範囲に入ることが多く、確認申請が必要になる場合もあります。そのぶん業務量が増える傾向があります。
支払いのタイミングと途中でやめる場合
設計料は、一般的に次のように分けて支払います。
- 契約時
- 基本設計の完了時
- 実施設計の完了時
- 工事の完了時(工事監理分)
途中で計画をやめる場合は、それまでに終わった業務の分を精算するのが一般的です。契約前の重要事項説明で、支払いの時期と解除の取り決めを必ず確認しましょう。
YYAの設計料の考え方
YYAでは、建物の状態、工事の範囲、必要な業務(実測、構造の検討、確認申請など)をうかがったうえで、計画ごとに設計料をお見積りしています。何が含まれていて、何が別になるのかを、契約前に分かりやすくご説明します。初回相談は無料です。
よくある質問
Q. 工事費が決まる前に設計料を知ることはできますか?
A. 業務の範囲が見えた段階で、設計料の見積もりをお出しします。
Q. 確認申請が必要かどうかは、どうやって分かりますか?
A. 改修する部分の範囲を整理すると判断できます。現地調査の段階で確認します。
まとめ
リノベーションの設計料には、新築のような決まった料率表がありません。国の考え方でも、実際の業務量を積み上げて算定するのが基本です。金額だけでなく、どこまでの業務が含まれるかを比べることが、納得できる依頼先選びにつながります。
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